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誰でも、手軽に使える「ManaCam」でDXを推進

〜FutuRocket株式会社の取り組み〜

[執筆者:豊川歩果、石坂友暉、河内舞雪、藤原綺音、嘉納雄一郎]

目次

1.はじめに

2.FutuRocket社と美谷氏の紹介

3.ManaCamについて

4.我々のプロジェクトに関して

5.さいごに

6.参考文献

1.はじめに

 我々「快適ランチタイム班」は、東洋大学白山キャンパス6号館地下一階の学食の混雑緩和を行い、より快適なランチタイムを作ることを目標にこれまで活動を行ってきた。今回は、AIカメラを用いた学食の混雑緩和をテーマにFutuRocket株式会社の美谷広海氏にインタビューをし、AIカメラ「Mana Cam」についてのお話や今後の展望、そして、実証実験への具体的なアドバイスをお聞きした。

 

2.FutuRocket社と美谷氏の紹介

 Futu Rocket株式会社(以下「同社」)は、様々なIoT機器の開発及び製造を手掛けるスタートアップ企業である。創業者である美谷広海(みたにひろうみ)氏は、海外のセールス・マーケティング担当として勤務後、日本に帰国し、2017年8月に同社を設立した。同社の社名は、検索したときにユニークな名前であるとヒットしやすいという点と、綴りがユニークであるとSNSでの企業ドメインが取りやすいという点を考慮し誕生した。「Futu」という表記は、美谷氏自身がフランス生まれであり、「Future」をフランス語で表すとeが抜けることを活かし決定したという。

 これまでの事業では、Wi-Fiを接続するだけで誰でも気軽に設置できるAIカメラ「ManaCam」の開発や、トイレットペーパーの残量をデータとして数値化し、残量が減ったら自動発注するスマートIoTトイレットペーパー「カミアール」の開発に取り組んできた。

 

3.ManaCamについて

 Mana Camを開発したのは、台湾のカメラ企業の製品を見たことがきっかけだそうだ。その製品を見た際に、データとして可視化できるものに魅力を感じ、これが本当にできたらいいなと思った。また、当時様々なカメラ製品は存在していたものの、IoT的なカメラはその当時なかったこともManaCamが誕生したきっかけである。

 こうして誕生したManaCamだが、一番の特徴は1分間にその場所に人がどれだけいるかをカウントしてクラウドに送ることが出来るという点である。更にこの時、顔は識別しておらず、人かどうかだけを判断しているため、プライバシーの問題はない。カメラでカウントした人間の数は1時間おきと1日おきに推移をグラフにまとめて可視化することが出来る。

 ManaCamは、電球ソケットから電気を供給して使用することができ、Wi-Fiのルーターがあればどこでも接続することが出来るそうだ。ちなみに1台11000円、月額990円という手軽な価格で購入・利用することが出来る。また、あらかじめ同社で設定が終わっていれば、ManaCamの利用者は設定位置を考えるだけで、特にやることはない。この「手軽さ」こそがManaCamの強みである。大企業がこの安価で売ることは赤字になってしまうため不可能であり、これは小規模だからこそ実現できる値段だそうだ。実際、プライバシーやセキュリティの問題もあり、鮮明さではなく人数情報のみの情報を求める企業が多いため、あえて鮮明さや正確さにこだわらないことで安価で販売することを可能にしたと言う。一方で課題もある。はじめに機器とWi-Fiを接続したりするのは大変なことである。将来的にはiPhoneとAirPodsのように簡単に接続できるようにすることを目指す。

 今後は、このManaCamを小規模事業者以外にも、展示会などに積極的に参加して海外の新興国に向けて展開していきたいと話されていた。

 

4.我々のプロジェクトに関して

 我々のプロジェクトにおいてManaCamを活用する場合、6号館の学食は広く、全体の混雑状況を確認するには多くの数設置する必要がある。そこで、各店舗の前や学食の入口であったり、事前に人気のない席を調査し、そこにカメラを設置してそこも混雑しているようであれば、他の席も混雑していると解釈する案も良いのではないかと指摘をいただいた。さらに、ManaCamで得られた映像を分析して、大学のwebサイトやアプリに混雑情報として反映​するのは、ネットワークの負担が重くなるか質問したところ、ManaCamは人数情報のメッセージ1つしか送っていないため、ネットワークに負荷をかけることはないそうだ。特に、ManaCamは人数情報のメッセージを1つしか送っていないため、メールを一通を送るよりも負荷が少ない。また、大学のwebサイトやアプリへの反映はHTMLを載せられれば可能になる。

 

5.さいごに

 美谷氏のお話から、ManaCamは導入コストの低さとシステムのシンプルさから誰でも手軽にAIカメラを活用することが可能であるとわかった。そのため、ManaCamは小規模事業者向けに開発したものの、実際は小規模事業者だけでなく大企業からのニーズも高いという。Mana Camを通じて、これから日本企業のDX化が更に活発になっていくことを期待したい。

 また、今回のインタビューからAIカメラを使った学食の混雑緩和のための、Mana Camの活用方法を知ることができた。今後は、さらに具体的なAIカメラの活用方法を再度検討していき、実証実験の検討を進めていきたい。

 

6.参考文献

FutuRocket公式ホームページ:https://www.futurocket.co/(参照日:2024年1月11日)

 

 

 

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